アサヒビール芸術文化財団・事務局長。
旋盤工として町工場で働く傍ら、自然保護や夜間中学の活動を行う。また、芸術ウオッチャーとしても長いキャリアがあり、こうした活動や知見が評価され、「メセナ元年」と言われる90年にアサヒビール株式会社企業文化部設立とともに入社。
アサヒビールでは金銭的支援だけでなく積極的に自主企画、とりわけ若手アーティストの支援に取り組んできた。企業のメセナ担当者というよりも、むしろ企業人によるアート・プロデューサーの草分的存在。中でも企業5社共同、5年におよぶプロジェクト「ドキュメント2000プロジェクト」では、支援をアウトリーチ活動に限定し、「コミュニケーション型アート」を広め、注目を集めた。
美術以外では、ボランティア活動推進のための調査研究や、自治体の文化行政推進計画調査提言、コンサート企画制作、音楽講座企画、NPO、など幅広いジャンルで活動を行っている。
主なプロジェクトとして、「アサヒビールロビーコンサート」(本社ビル及びアサヒビール各工場他)、「たくみなたくらみ―福田美蘭と墨田の伝統工芸職人による」(2000年3月、すみだリバーサイドホール・ギャラリー)、「メイド・イン・すみだ―鳥光桃代と町工場」(2001年6月、すみだリバーサイドホール・ギャラリー)、「ドキュメント2000プロジェクト」(1996〜2000年、ドキュメント2000プロジェクト実行委員会)、「音楽キャラバン」など。
共著に、『社会とアートのえんむすび 1996-2000 つなぎ手たちの実践』(2001年、ドキュメント2000プロジェクト実行委員会)、『文明と文化の視角−進化社会の文化経済学』(東海大学出版会)、『みる・かんがえる・はなす』((あとがき執筆)アメリア・アレナス著、2001年、淡交社)ほか。